【日本民间故事】山幸彦和海幸彦

山幸彦海幸彦


昔々、それはもうトコトン昔、神話の時代のお話です。

很久以前,总之这是远古的神话时代发生的故事。


ニニギノミコトというややこしい名前の神様がいらっしゃいました。その二人の息子さん、海幸彦と山幸彦という兄弟のお語です。兄の海幸彦はその名のとおり海で魚を獲るのが得意、弟の山幸彦は山で獣を狩るのが得意でした。それぞれ海と山で獲物を捕って、暮らしを立てていました。

有一位名字很复杂的大神叫琼琼杵神。这是关于他的两个儿子—海幸彦和山幸彦兄弟俩的故事。哥哥海幸彦,正如他的名字那样,擅长在海里捕鱼;而弟弟山幸彦则擅长在山里打猎。他们各自在大海里和山上捕鱼打猎,以此维持生计。


ある時、弟の山幸彦が言います。「兄さん、どうもわしゃ、猪とか追っかけるのは飽きてきたよ。偶には海に出て、爽やかな汐風に吹かれて、漁をしたいんじゃ。一日だけでええ。お互いの道具を交換するちゅうんのは、どうじゃろう。」

有一天,弟弟山幸彦对哥哥说:“哥,这种追着野猪满山跑的日子,我已经过腻了。有时真想出海去吹一吹海风,捕一捕鱼啊!哪怕就一天也行,我们互相交换工具怎么样?”


「弟よ。バカを言うな。人には専門があったことだ。山には山の、海には海のやり方がある。一日交換?そんな甘い話じゃない。怪我でもしたらどうする。」

“弟弟啊,别说傻话了。每个人都有自己的专长,上山打猎有上山打猎的方法,下海捕鱼有下海捕鱼的方法。交换一天?可别想得如此轻松,如果受伤了那可怎么办?”哥哥说。


「そんな固いこと言わずに、気分転換ですよ。人には変化も必要ですよ。」

“你不要那么死板嘛。我只是想换一下心情,人也是需要改变的啊。”弟弟恳求道。


弟の山幸彦があまりしつこいので、兄の海幸彦は渋々承知しました。こうして二人は狩りの道具を交換し、山幸彦は海に、海幸彦は山に行くという、変なことになりました。

禁不起弟弟山幸彦的死缠烂打,哥哥海幸彦终于勉强地答应了。就这样,他俩交换了捕猎工具,山幸彦出海,海幸彦上山,进行了一次奇怪的角色调换。



さて、大喜びで海に出た弟の山幸彦でしたが、釣なんかしたことないですから、魚はまったく釣れません。その上兄に借りた大切な釣針を、海に落っことしてしまいました。ショボーンと兄の元に戻る山幸彦。聞くと、兄もまったく獲物が獲れなかったということです。人には専門があったことだという兄の言薬どおりでした。

弟弟山幸彦兴冲冲地出了海,可是他从未有过钓鱼之类的经验,所以一条鱼也没有钓到,而且还把从哥哥那儿借来的珍贵的鱼钩掉到海里。垂头丧气的山幸彦回到了哥哥身边。一打听,原来哥哥也没有捕到一只猎物。正如哥哥说的那样,每个人都有自己的专长。


そこで山幸彦は釣針をとしたことを告げます。兄はカンカンに怒ります。お前がロクでもないことを考え付くからだ、死んでも探して来いと怒り狂います。仕方なく山幸彦は自分の刀を砕いて、釣針を500個作ります。兄はそれでも許してくれません。次に1000個作ります。まだ許してくれません。「あの針じゃないとダメなんだ」と、頑固です。

于是,山幸彦向哥哥坦白了弄丢鱼钩的事。哥哥勃然大怒,“就因为你这家伙脑袋里净想一些不靠谱的事才会弄成这样的。就算是死,你也得把鱼钩给我找回来!”没办法,山幸彦只好把自己的猎刀打碎,做成500根鱼钩还给哥哥。即使这样,哥哥也不肯原谅他。接着他又多做了1000根,但哥哥还是不领他的情,依然固执地说:“不是原来那根鱼钩就不行!”

  

山幸彦は、途方に暮れました。この広い海からどうやってちっちゃな釣針を見つけ出せというのか…。海岸で膝を抱えてしゃがみこんでいました。すると、ザバーと浪の底から、何か上がってきます。見ると白髪の老人です。「私はシオツチカミ。神の御子よ、何を悩んでおる。」

山幸彦感到不知所措。在如此辽阔的大海里面怎能找到那么小的一根鱼钩呢?他苦恼得抱膝蹲在海边。这时,只听见“哗啦”声,从海浪里出现了什么东西。仔细一看,原来是一个头发花白的老人。“我是盐椎神。神的孩子呀!你在为什么而苦恼呢?”老人问他。


山幸彦は、シオツチカミと名乗る老人に、兄から借りた大切な釣針を落としてしまったことを話します。「ふーむ、それは困ったのう。よし私の言うとおりにしなさい。私が用意する舟に乗って海に漕ぎ出すのじゃ。後は、潮の流れに身を任せる。すーと流れていって、海神の言殿に着くはすじゃ。その庭に神聖な桂の木があるから、登るとよい。」と言いつつ、老人はまたザバーと海の底に消えていきました。

 山幸彦把自己弄丢了从哥哥那里借来的鱼钩这件事情告诉了这位自称是盐椎神的老人。“嗯…的确很难办啊。就按照我说的那样去做吧。你坐上我为你准备的小船,然后划着它出海。之后顺着海水一直向前漂流,应该就能到海龙王的宫殿了。那的院子里有棵神圣的桂花树,你只要爬上去就好了。”说完老人就又“哗啦”声消失在海底。


見ると、竹の舟が浮いてます。隙間なく編んだ竹の舟で、水漏れがしないように内側にテスのようなものを塗ってあります。山幸彦は半ばヤケクソで竹の舟に乗り込み、老人に言われた通り、潮の流れ身を任せます。

山幸彦一看,海面上果然漂浮着一条竹船。竹船扎得十分结实为了防止进水,船的内侧还涂上了清漆。于是他想着死马当活马医,干脆坐上竹船,像老人说的那样顺着海水漂流而去。


三日三晩流されていきますと、遠くに魚の鱗が立ち並んだようなキラキラ光る宮殿が見えてきました。島全体が宮殿なのです。さては老人の言ったことは本当だったと、山幸彦は島に舟をつけます。宮殿の前に確かに神聖っぽい木があります。登ります。登って何が起こるかとウクワク待っておりました。

经过三天三夜的漂流,他终于远远地看到了鳞次栉比、闪闪发光的宫殿。整个岛就是一个大宫殿。看来老人的话果然是真的,山幸彦划着小船在岛上靠了岸。宫殿前面确实有一棵看起来很神圣的树。他二话不说就向上爬,边爬边志忑不安地想:爬上去之后,会发生什么事儿呢?


すると宮殿のお姫さま、トヨタマビメが木の上にいる山幸彦の姿を見つけます。宮殿の窓から見ていて、ま…なんてカッコいい人かしらと、ドキンとします。実は結構イケメンなのです。トヨタマビメは使いのものを走らし、山幸彦を招きいれます。

就在这时,宫殿里的丰玉公主发现了树上的山幸彦。她从宫里的窗口往外看,啊!怎么会有一个如此英俊的男子呢?公主心里如小鹿乱撞:他真是太帅了!丰玉公主连忙派出下人,把他请了进来。


こうして山幸彦とトヨタメビメは仲良くなり、やがて夫婦になります。そしてトヨタマビメの父君の助けで海に沈んだ釣針も見つけ出し、兄に突き返し、逆に兄より偉くなり、出世して、めでたしめでたしというお話でした。

就这样,山幸彦和丰玉公主日久生情,不久就结为夫妻。并且在岳父的帮助下,他也找到了沉到海底里的鱼钩,把它还给了哥哥。最后弟弟反而比哥哥更有出息,出人头地,这真是一个可喜可贺的故事啊!




本期主播:紀子

本期小编:KUMO

责任编辑:日语之声


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