MongoDBを利用した企業向け大型DBサービスの10genがSequoia等から2000万ドル調達

10genは企業向けに大量データを扱うデータベースをMongoDBを利用して提供している。同社はこのほど、Sequoia Capitalがリードするラウンドで、$20M(2000万ドル)の資金を調達した。このラウンドにはSequoiaに加えて10genの既存の投資家、Flybridge CapitalとUnion Square Venturesが加わっている。これによって10genが現在までに調達した資金は合計$30M(3000万ドル)以上となった。

ClouderaがApache Hadoopを商業化したの似たアプローチで、10genはNoSQLをホストするMongoDBベースのデータベースの開発、運用のトレーニングとサポートを商業的に提供している。MongoDBはスケーラビリティーと開発の容易さを狙ったオープンソースのドキュメント志向データベースだ。

MongoDBはリレーショナルデータベースのような行列形式ではなく、文書をBSONというJSONに似た形式のドキュメントとしてダイナミックに格納する。MongoDBの目標はキー・バリュー型データベース(処理が高速でスケールしやすい)とリレーショナルデータベース(高機能)の間のギャップを埋めることを目標としている。

10genは企業向けに大量データを処理するデータベースの運用サポートを提供している。CTOのMerrimanによれば、「10Genは企業が巨大データをあっという間に処理することを可能にする」という。10genはDoubleClickのファウンダーでもあるCTO Dwight Merrimanと元DoubleClickのエンジニアでありShopWikiのファウンダー、CTOのEliot Horowitzによって創立された。

Merrimanが私に話したところによると「多くの企業は大量データをOracleのようなレガシー・システムで処理しているが、リレーショナルデータベースはサーバの増設が難しく、非常に費用のかかる作業になってしまう」ということだ。

企業社会へのクラウドの浸透が目覚しい今日、10genとMongoDBも急速に成長している。10genの顧客は、Disney、Foursquare、Ericsson、Viacom、Telefonica、 and SAPなどの有力企業を始め400社以上となっている。10genの顧客ベースは昨年に比べて150%増加した。MongoDBのデベロッパー・サポートは毎月10万ダウンロードされている。

今回調達された資金は人材の採用に加えて国際的事業展開にも利用される。10genは近くアイルランドとイギリスに新たにオフィスを開設する。また、ヨーロッパとアジアでの顧客獲得、研究開発を進めていく。

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(翻訳:滑川海彦 @namekawa01 Google+)

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