【日语共读】《鼻子》连载(3)

皆さん、こんばんは、ヒマワリです。

今天我们继续来共读芥川龙之介先生的小说《鼻子》。

では、一緒に聞きましょう。

鼻子

芥川龍之介

内供がこう云う消極的な苦心をしながらも、一方ではまた、積極的に鼻の短くなる方法を試みた事は、わざわざここに云うまでもない。内供はこの方面でもほとんど出来るだけの事をした。烏瓜からすうりを煎せんじて飲んで見た事もある。鼠の尿いばりを鼻へなすって見た事もある。しかし何をどうしても、鼻は依然として、五六寸の長さをぶらりと唇の上にぶら下げているではないか。

内供一方面这么消极地苦心自慰,另一方面又积极地想方设法要把鼻子弄短,在这里就无须赘述了。他几乎什么办法都想尽了。他喝过老鸹爪子汤,往鼻头上涂过老鼠尿。可是不管怎么着,五六寸长的鼻子不是依然耷拉到嘴上吗?


所がある年の秋、内供の用を兼ねて、京へ上った弟子でしの僧が、知己しるべの医者から長い鼻を短くする法を教おそわって来た。その医者と云うのは、もと震旦しんたんから渡って来た男で、当時は長楽寺ちょうらくじの供僧ぐそうになっていたのである。

一年秋天,内供的徒弟进京去办事,从一个熟捻的医生那里学到了把长鼻子缩短的绝技。那位医生原是从震旦(古代印度对中国的称呼)渡海来的,当时在长乐寺作佛堂里的供奉僧。


内供は、いつものように、鼻などは気にかけないと云う風をして、わざとその法もすぐにやって見ようとは云わずにいた。そうして一方では、気軽な口調で、食事の度毎に、弟子の手数をかけるのが、心苦しいと云うような事を云った。内心では勿論弟子の僧が、自分を説伏ときふせて、この法を試みさせるのを待っていたのである。弟子の僧にも、内供のこの策略がわからない筈はない。しかしそれに対する反感よりは、内供のそう云う策略をとる心もちの方が、より強くこの弟子の僧の同情を動かしたのであろう。弟子の僧は、内供の予期通り、口を極めて、この法を試みる事を勧め出した。そうして、内供自身もまた、その予期通り、結局この熱心な勧告に聴従ちょうじゅうする事になった。

内供跟平日一样装出对鼻子满不在乎,偏不说马上就试试这个办法。可同时他又用轻松的口吻念叨着每顿饭都麻烦徒弟,未免于心不安。其实,他心里是巴望徒弟劝说他来尝试这一办法。徒弟也未必不明白内供这番苦心。这倒也并没有引起徒弟的反感,毋宁说内供用这套心计的隐衷似乎赢得了徒弟的同情。于是,他苦口婆心地劝说起内供来。内供如愿以偿,终于依了这番热心的劝告。


その法と云うのは、ただ、湯で鼻を茹ゆでて、その鼻を人に踏ませると云う、極めて簡単なものであった。

办法极其简单,仅仅是先用热水烫烫鼻子,然后再让人用脚在鼻子上面踩。

今天的共读到此结束,感谢大家的收听。では、おやすみなさい。

本期监制: 日语之声

本期小编: 沫    言

本期主播: ヒマワり 



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