恋は雨上がりのように

ストーリー

感情表現が不器用で一見クールな17歳の女子高校生・橘あきら、陸上競技に打ち込んできたが、アキレス腱のけがで夢をあきらめざるを得なくなった。偶然入ったファミレスで放心ているところに、優しく声をかけてくれたのは店長の近藤正巳(45歳)だつた。それをきっかけにあきらは、ファミレスでのバイトを始める。自他共に認める「冴えない男」の近藤だが、あきらはそんな彼の魅力を「自分だけのもの」として、胸に秘めた恋心を募らせていた。ある日、アルバイト中に起こったとある出来事をきっかけに、あきらの秘めたる恋心は大きく動き出していく。真っ直ぐすぎる17歳、冴えない45歳。ふたりに訪れる、人生の雨宿りの物語。

(第七話)

(事務室)

加瀬:お疲れ。

橘:お疲れさまです。

加瀬:調子悪そうだね。無理しない方がいいよ。あと、あんまり店長のこと追い詰めたら気の毒だよ。

橘:えっ?

加瀬:あの人にも立場ってのがあるし、明らかに困ってんじゃん?それとも追い詰められてるのは橘ちゃんの方だったりして?楽しいことがまた消えてしまわないように…(回想シーン)

店長:君が俺の何を知っているの?

(店長の家)

店長:ん…誰だよこんな嵐の日に。セールス?居留守しよ…

(ピンポーン)

店長:はーいはいはいはーい。今行きまーす。えっ?

橘:あ…の…あたし…あの…

店長:すごい雨…お店でなにかあった?橘さんはいつも雨の日に突然現れるね。

橘:あたしは…あたしは…店長のこと、何も知りません。だらか知りたいです。店長のこと、あたし…あたし…

店長:ごめん。あんな言い方をしてしまって。だけど、本当にあれは大した人間じゃないんだ。何をやても中途半場で、人に誇れることなんて何一つない。橘さんが思うような大人じゃないんだよ。

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