【日语共读】《心》夏目漱石(99)

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【日语共读】《心》夏目漱石(99)_第3张图片

       《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。




  父の病気は最後の一撃を待つ間際(まぎわ)まで進んで来て、そこでしばらく躊躇(ちゅうちょ)するようにみえた。家のものは運命の宣告が、今日下(くだ)るか、今日下るかと思って、毎夜床(とこ)にはいった。


   父は傍(はた)のものを辛(つら)くするほどの苦痛をどこにも感じていなかった。その点になると看病はむしろ楽であった。要心のために、誰か一人ぐらいずつ代る代る起きてはいたが、あとのものは相当の時間に各自(めいめい)の寝床へ引き取って差支(さしつか)えなかった。何かの拍子で眠れなかった時、病人の唸(うな)るような声を微(かす)かに聞いたと思い誤った私(わたくし)は、一遍(ぺん)半夜(よなか)に床を抜け出して、念のため父の枕元(まくらもと)まで行ってみた事があった。その夜(よ)は母が起きている番に当っていた。しかしその母は父の横に肱(ひじ)を曲げて枕としたなり寝入っていた。父も深い眠りの裏(うち)にそっと置かれた人のように静かにしていた。私は忍び足でまた自分の寝床へ帰った。


   父亲病到这般地步,只等最后一击了。然而又仿佛一时停在这里,不见发展。全家人每晚入睡前都在担心,这命运的裁决也许就在今天了吧?

   

    父亲已经丝毫感觉不到煎熬别人的痛苦,于是,护理倒变得轻松起来。为了防止意外,大家轮流值班,其他人守护一段时间以后可以回到自己铺上休息。有一次,不知什么缘故,我没睡着的时候,误以为听见病人呻吟的声音,很不放心,半夜起身到父亲枕边看了一回。那夜正赶上母亲值班。可是她却倒在父亲身旁,枕着曲着的胳膊睡着了。父亲也象是在熟睡中被悄悄放在那里似的,一切都静静的。我又蹑手蹑脚地回到自己的铺位上。


    私は兄といっしょの蚊帳(かや)の中に寝た。妹(いもと)の夫だけは、客扱いを受けているせいか、独り離れた座敷に入(い)って休んだ。

   「関(せき)さんも気の毒だね。ああ幾日も引っ張られて帰れなくっちゃあ」 関というのはその人の苗字(みょうじ)であった。

  「しかしそんな忙しい身体(からだ)でもないんだから、ああして泊っていてくれるんでしょう。関さんよりも兄さんの方が困るでしょう、こう長くなっちゃ」

    「困っても仕方がない。外(ほか)の事と違うからな」


    我同哥哥睡在一张蚊帐里。只有妹夫,大概是当做客人吧,独自睡在另外的房间。

    “小关也挺可怜的,这些天拖累着他也回不去。”关是他的姓。

    “不过,他也不是那么忙的人,能这么住下去吧。哥哥比小关更困难,如果这么长期拖下去的话。”

    “困难也没办法,这不同旁的事呵。”


    兄と床(とこ)を並べて寝る私は、こんな寝物語をした。兄の頭にも私の胸にも、父はどうせ助からないという考えがあった。どうせ助からないものならばという考えもあった。我々は子として親の死ぬのを待っているようなものであった。しかし子としての我々はそれを言葉の上に表わすのを憚(はば)かった。そうしてお互いにお互いがどんな事を思っているかをよく理解し合っていた。

   「お父さんは、まだ治る気でいるようだな」と兄が私にいった。

      我同哥哥睡在一张铺上,睡前就这么聊着。我的心里,哥哥的脑海里,都觉得父亲终归没救了。也想到了假如终于没救……仿佛我们做儿子的在等待着父亲的死,可是我们做儿子的又不敢道破。而且我们彼此又都清楚地理解对方的心思。

     “咱爹似乎还以为会好哪。”哥哥对我说。



主播介绍

【日语共读】《心》夏目漱石(99)_第4张图片

本期主播:Reno

编辑:LMN

责任编辑:日语之声

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