【日语共读】《心》夏目漱石(100)






       《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。


実際兄のいう通りに見えるところもないではなかった。近所のものが見舞にくると、父は必ず会うといって承知しなかった。会えばきっと、私の卒業祝いに呼ぶ事ができなかったのを残念がった。その代り自分の病気が治ったらというような事も時々付け加えた。


「お前の卒業祝いは已(や)めになって結構だ。おれの時には弱ったからね」と兄は私の記憶を突ッついた。私はアルコールに煽(あお)られたその時の乱雑な有様を想(おも)い出して苦笑した。飲むものや食うものを強(し)いて廻(まわ)る父の態度も、にがにがしく私の眼に映った。


         

其实看着也确如哥哥所说的那样。乡亲们一来探病,父亲就非见不可。见了面又总要为没能请客惋惜一番,并一再许诺痊愈后一定补上。

“没为你毕业大摆酒宴,倒很不错。我那时可真糟糕。”哥哥的话勾起了我的回忆。我想起那时人们喝得醉醺醺的嘈杂的情景,不由地苦笑起来。眼前浮观出父亲那副四处张罗吃喝的令人不快的神情。

 

私たちはそれほど仲の好(い)い兄弟ではなかった。小(ち)さいうちは好(よ)く喧嘩(けんか)をして、年の少ない私の方がいつでも泣かされた。学校へはいってからの専門の相違も、全く性格の相違から出ていた。大学にいる時分の私は、ことに先生に接触した私は、遠くから兄を眺(なが)めて、常に動物的だと思っていた。私は長く兄に会わなかったので、また懸け隔たった遠くにいたので、時からいっても距離からいっても、兄はいつでも私には近くなかったのである。それでも久しぶりにこう落ち合ってみると、兄弟の優(やさ)しい心持がどこからか自然に湧(わ)いて出た。場合が場合なのもその大きな源因(げんいん)になっていた。二人に共通な父、その父の死のうとしている枕元(まくらもと)で、兄と私は握手したのであった。


    我们兄弟间关系并不是那么好,小时候经常打架,而哭的总是年幼的我。上学后专业的不同,也全是由于我们性格的差异。我上了大学时,特别是接触了先生之后,从远处另一角度来看哥哥,常常觉得他是动物性的人。我们很久没能见面了,相隔又是那样远,时间和距离使我们无法接近。然而这次长期不见能生活在一起,却不知从哪儿自然地涌出一股兄弟的骨肉之情。当然主要一个原因是眼下的处境,在这垂死的父亲的枕边,哥哥和我握手了。


「お前これからどうする」と兄は聞いた。私はまた全く見当の違った質問を兄に掛けた。

「一体家(うち)の財産はどうなってるんだろう」

「おれは知らない。お父さんはまだ何ともいわないから。しかし財産っていったところで金としては高(たか)の知れたものだろう」

 母はまた母で先生の返事の来るのを苦にしていた。

「まだ手紙は来ないかい」と私を責めた。


“你以后打算干什么?”哥哥问。我却答非所问地反问他。

   “咱家的财产到底怎么处理?”

   “我不知道,咱爹连提都没提过。不过,虽说有点儿财产,也值不了多少钱吧。”

   母亲终究还是母亲,她还在为先生的回信着急呢。

   “信还没来吗?”她责问我。

 


主播介绍

本期主播:魏衍

本期编辑:LMN

责任编辑:日语之声

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