2 あなたのリスク分析表

生きていくうえで起こりうる出来事を予測し、常にこれに備えること
が人生を安全におくる秘訣だと思います。あくまでも予測であり、現実
はこのとおりはならないのですが、まったくの無策より、備えをして
いるほうが、損害などが少なくてすむでしょう。

リスク分析表の作成
リスクとは、将来起こりうる危険境のことです。リスク分析表を作成するこ
とにより、現状を把握し、対策を考えることができます。保演のかけすぎや、
足りなさすぎにも気がっくでしよう。社会環境の変化やこどもの成長などに
より、このリスク分析表は陳腐化します。したがって、1 年に一度は見直す
とよいでしょう。リスク分折表の作成は、夫婦や家族で話し合う機会を提供
してくれます。
記入方法と例示を参考に、自分にあったものを作ってみるとよいでしよう。

リスク・チェック

スタート
|
V
リスク(危険)の把握を        リスクはありま
していますか?    ------> すか?       -----------
|いいえ               |はい      |
V                  V        V
家族年表(P.12参照)と    リスクの対策を     現状で特に問
リスク分析表(P.16参照)<---- していますか? ---->題ありません。
を作成してください。
|                           |
V                                                     V
リスク分析表に基づい                      1年後または状況が変
て対策を実施しましょう。------------>     わったときに見直しを。

・家族年表の作成
 リスク分析表を作成する前に家族年表を作りましょう( P 12)。 家族の誰
が、いつ、どのような状況になるのかを一覧表に記入し、これをもとに P.16
にあるリスク分折表の(1)内容、(2)必要な時期、(3)必要な金額、を記人します。
家族年表「記入例」
           0~10年後    11~20年後    21~30年後       31~40年後          41~50年後
名前    現在  2009年~2019年  2020年~2029年  2030~2039年   2040年~2049年   2050年~2059年
生男(夫) 28歳   28歳~38歳    39歳~48歳    49歳~58歳    59歳~68歳     69歳~78歳
          TOEIC600点(33)  TOEIC700点(40)  昇給ストップ(50) 定年(60)      ローン完済(70)
                    住宅購入(35)      海外旅行(42)                       再雇用(60)
                                                                         年金(65)
命子(妻) 26歳   26歳~36歳       37歳~46歳        47歳~56歳    57歳~66歳     67歳~76歳
          簿記検定2級取   就職(38)              定年(60)
          得(30)            海外旅行(40)                       再雇用(60)
                    住宅購入(33)                                         年金(65)
保子(長女)3歳     3歳~13歳    14歳~23歳        24歳~33歳
          小学校入学(6)   高校入学(15)   結婚(?)
                    中学校入学(12)    大学入学(18)
                                      就職(22)
険作(長男)1歳    1歳~11歳    12歳~21歳        22歳~31歳
          小学校入学(6)   中学校入学(12)  就職(22)
                                      高校入学(15)   結婚(?)
                                      大学入学(18)
One Point 家族でリスク対策を考えましょう
一人ひとりがこの表を作るのではなく、家族で一つの表を作ります。
対策に無理はないが、実現可能か、現在の生活と将来の生活とのバランスを考えます。
リスかが発生する可能性や、発生した場合の金額はあくまでも予想ですので、あま
り細かくしたり思い悩んだりせず、ある程度の正確さがあればよいでしょう。
生命保険だげでなく、預金や公的保険なども一緒に考えます。
家族年表とリスク分析表は次回作成する際の参考にするため、保存しておきます。
                                              |---生命保険
                               |---私の保険---|---損害保険
               |----保険-------|---公的保険
リスク対策-----|
               |----預金など---|---元本保証預金(リスク少ない)
                               |---有価証券など(リスクあり)

 

リスク分析表の記入方法および記入例
       (1)内容        (2)必要な時期(3)必要な金額       (4)現在の残高
死亡 葬式費用、相続税、遺産分割用                         定期保険、終
   資金、遺族の生活費(こどもが                         身保険などの
   成人するまで。老後の生活費は                         死亡時の保険
   「老後」欄へ)など                              金額、預金
老後 夫婦(定年から夫の死亡まで)  定年から。一時に 持ち家か、賃借かによって生 厚生年金、国
   と妻(夫の死亡から妻の死亡ま  全額が必要という 活費が変わってきます    民年金などの
   で)の2つに区別します。両親   わけではありませ               公的年金と年
   の老後もここに記入します    ん                      金保険、預金
                                          など
病気 家族全員を対象とし、病気、ケガ 不明です。こども 治療費、入院費用、休業中の 医療保険、障
ケガ について記入します。年齢、職業、が小さいときと年 生活費など         害保険、所得
   持病の有無など各家庭により発生 齢が上がるにつれ               補償保険、預
   する確率は異なります      て確率は増えると               金など
                   いえるでしょう
経営難給与所得者と個人事業主や会社           給与所得者なら再就職までの期  給与所得者は
・失業経営者では内容が異なります。           間の生活費。個人事業主や会社経 雇用保険。個
   ボーナスカットというリスクも           営者の場合は業種や規模、従業  人事業主は小
   あります                     員の人数などにより個人差がか  規模企業共済
                            なりあると思います       など
災害 火災、水災、地震など。住んで           複旧するためにかかる費用    火災保険など
   いるところにより異なります

教育 こどもだけでなく、夫婦の教育 こどもの年齢によ 教育方針によりかなり異なり   こども保険、
   費も考えます         り、あらかじめわ ます              預金など
                  かります
住宅 住宅の購入を考えている人は頭                          住宅債券、預
   金の金額。住宅を購入した人は                          金、住宅ロー
   住宅ローンの返済とりフォーム                          ンなど
   の積立てを考えます
車・ 数年に一度購入するものについ
家電 て記入します
夢  夢の実現はリスクとはいいませ
   んが、お金のかかるものであれ
   ばこの表の中で考えます
その その家庭特有のリスクを考え、
ほか あればその対策を考えます

「記入例」
    (1)内容     (2)必要な時期   (3)必要な金額   (4)現在の残高   差額「(4)-(3)」 必要な金額「(3)の内訳」  現在の残高「(4)の内訳」  差額の減らし方
死亡  夫         不明         7、400万円     4650万円      -2750万円     生活費用月30万円*20年    生命保険4000万円      保険の4000万円は40歳までだ
                                                       葬式費用200万円       退職金50万円        ったので全面的に見直します。
                                                       預金利息600万円(20年間)                終身保険にするか考えます
老後  夫婦        夫60歳以降      年間360万円(15年) 年間280万円    年間-80万円(15年) 生活費用30万円*15年(夫婦) 年金保険 年間100万円
    妻                    年間240万円(20年)           年間 40万円(20年) 生活費用20万円*20年(妻)  厚生年金 年間180万円
病気  夫         不明。年齢が上がる
ケガ  妻         につれて増加                医療保険 1日3000円                         医療保険 1日入院3000円  医療保険の高額化を検討しま
    こども(2人)                         預金50万円                              預金50万円         す。預金50万円は住宅頭金に
                                                                                   まわします
経営難 今のところリスクなし                                                        雇用保険         不要
・失業 退社、転職の考えなし                                                        退職金
災害            不明         火災100万円     火災保険100万円  地震保険に                                 地震保険の特約をつけます
                                             入っていなかった
教育  こども2人 大学入学 15~17年後      200万円       0円        -200万円       入学金100万円*2      なし           毎月1万円を預金します。
    妻 簿記学校    現在~4年後      20万円        20万円       0円          簿記学校20万円       夫のボーナスより出します (1万円*12月*15年=180万円)
住宅  マンション購入   7年後         500万円       150万円      -350万円       頭金400万円         定期預金150万円      病気用預金流用50万円
                                                        諸手続100万円                     住宅財形加入月2万円、ボーナ
                       ス時10万円 計308万円+利息
車・家電自動車買い換え   2年後         200万円       0円        -200万円       新車200万円         なし           今の車をもう2年長く使い、
                                                                                   1年後再検討します
夢   夫婦で海外旅行   14年後        未定         なし       ?                                      妻就職(38歳)
そのほか
              (勤続20年休暇)

 

你可能感兴趣的:(日本語)